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  • 住所〒475-0966 半田市岩滑西町2-112-1

アトラスファミリークリニックは、患者さまとの対話を重視した上で待ち時間が少なくなるよう、診療は予約診療制とさせていただいております。

なお、診察は、小児科閉鎖に伴い、中学生以上の方からとさせていただいております。あらかじめご了承ください。

外科で診る病気のお話

切り傷とは

皮膚が鋭利なもの(包丁やカッター、新しい紙や本など)で、きれてできる傷を言います。皮膚の厚みのごく浅い部分の表皮(ひょうひ)だけが切れた場合は、出血があっても、通常はしばらく圧迫すれば血は止まります。この場合、多くは縫合などの医療処置は必要ありませんので、ご家庭で絆創膏処置などを行い、様子をみましょう。

ただし、屋外や汚い物でけがをした場合は、縫合が不要な傷であっても感染(化膿)の危険がありますので、よく水道水で洗い、不安があるときは早めに医療機関を受診してください。

医療機関では、しっかり洗った後、抗生剤入りのワセリン基剤の軟膏処置や医療用テープによる固定での経過観察となりますが、あきらかな汚染創(動物の引っ掻き傷など)の場合は、さらに抗生剤を処方します。

表皮の切り傷

表皮の切り傷の場合、化膿しないでそのままうまく表皮が癒合すれば、傷あとがほとんどわからないくらいにきれいになおることが多いと言われています。塗り薬で治した場合も、表皮までの切り傷はきれいになおることがほとんどと言われています。

深い切り傷

皮膚の土台である真皮(しんぴ)が露出するくらいの深い切り傷になると、下の白い真皮がみえ、傷もやや開き気味になります。皮膚全層が完全にきれてしまうと皮下脂肪がみえ、傷も大きく開きます。最終的に傷あとが残りやすいですが、縫合した方がきれいになおることが多いです。

化膿の危険性は、先ほどと同じで、汚染の可能性がある場合は、しっかり洗い、抗生剤内服と抗生剤軟膏を塗ります。受傷して2~3日経過し、すでに化膿している場合は、縫合するとかえって化膿がひどくなりますので、縫合できるかどうかは、汚染されておらず、すぐに受診した場合にかぎります。

なお、比較的清潔な傷で、血流の良い小児の顔などでは、真皮まで切れてしまった場合でも、局所麻酔ができるかどうか、残る傷あとに大きな差があるかどうかなどを考えて、縫合する以外の方法、たとえばテープ固定などを検討します。ただし、血を止めたり、深い傷の洗浄を行うだけでも麻酔が必要になることもあります。

皮膚の土台である真皮が、完全に切りはなれてしまっている場合、切り傷は大きく紡錘形にひらいてしまい、皮下脂肪や、筋肉、骨が見えてしまう場合もあります。長さにもよりますが、出血量は多くなり、この場合は、きちんと縫合しないと開いたキズの状態が長く続き、日常生活に支障がでてしまいます。

骨が見えている場合、皮膚の下を走る神経が損傷してしびれが出ている場合、腱が切れている場合、血管の損傷(ドクドクと拍動しながら血液が噴き出す)がある場合など、はげしい傷の場合は、診療所では対応できないため、総合病院をすぐに受診し、損傷した組織を適切に縫合してもらってください。

抜糸について

縫合した場合、外側にみえる糸は、通常、1~2週間で抜糸します。抜糸の時期は傷の状態にもよりますので、必ず縫合した医師にご確認ください。遅すぎる抜糸は、キズあとの外にさらに縫合糸の貫通した穴のような傷あとがのこることがありますので、適切な時期に抜糸されることが大事です。

傷あとはそのあと一時的に赤くなったり固くなったりすることが多いですが、最初の1~2か月をすぎたころから普通はゆっくり赤みと固さが改善していきます。

もし、傷あとをなるべく目立たないような治療を希望される場合は、初めから形成外科の受診をお勧めします。形成外科医は傷あとが目立たなくなるような特別な皮膚の縫い方を習得しており、外科とは使用する手術器具や糸も違います。

参考:日本創傷外科学会HP

擦り傷とは

擦り傷は、転んだり足を滑らせたりしたときに道路や壁などに手足や顔などをこすってできる、日常生活で最もよく経験する傷の一つです。服から出ている部分で飛び出したところがこすれやすく、膝、肘、手、頬、あごなどにできやすいと言われています。こすれて傷口に砂やアスファルトなどが入ると、膿みやすかったりキズあとを残しやすかったりするため、注意が必要です。

擦り傷ができたら

まず傷口の砂や泥などを水道水でしっかり洗い流してきれいにすることが重要です。石鹸でよく泡立てて洗うこともお勧めします。最近では、キズは乾かさずに治した方が早くきれいに治ると言われています。そのような傷薬である被覆材を活用してください。軽い擦り傷の場合でも、ご心配があるときは、医療機関を受診することをお勧めします。

傷口が大きく、深いとき

速やかにお近くの総合病院を受診して下さい。病院での治療は、まず傷口を洗って、砂やアスファルトなどがついてないか、小石やガラス片などが埋まりこんでないか観察します。これらをそのままにしておくと、膿んだり、黒茶色の傷あとを残すことがあります。砂や小石、アスファルト、ガラス片などがあるときには、麻酔をして、小さなピンセットやブラシで取り除きます。

このような手当てで、傷口はいったん出血したり痛々しくなりますが、とても大切な治療です。次に、少し出血があるときは出血を止める被覆材を当て、出血が少ないときには傷を適度な湿潤環境にする被覆材を当てます。膿む危険性が高いときや小さなお子さんで被覆材を貼っていくことがむずかしいときには、傷口を洗うことと塗り薬で治すことがあります。

紫外線対策について

このようにして傷口が治ったあとも、しばしば2~3か月傷あとの赤みが続くことがあり注意が必要です。赤みがみられる間は、日光などで茶色の色がつきやすく、日焼け止めクリームや帽子・日傘などで紫外線対策をしてください。

また、擦り傷が治ったあとに黒茶色の色を残したときは、レーザーなどで治療できることがありますので、お近くの形成外科を受診し、ご相談ください。

参考:日本創傷外科学会HP

熱傷(やけど)とは

熱傷(やけど)とは、皮膚に様々な熱源(熱い液体、金属、炎など)が接触することにより皮膚・粘膜に生じた障害を言います。熱傷の重症度は、傷害された皮膚の「深さ」と「面積」によって分類されます。

深さによる分類

分類症状
①Ⅰ度(ED)

表皮内の熱傷で、皮膚の赤み、むくみが生じます。痛みは強いものの、通常、数日で治癒し、傷あとも残りません。

②浅達性 Ⅱ度(SDB)

真皮浅層の熱傷で、皮膚の赤み、むくみに加えて水疱(水ぶくれ)が生じます。鋭い痛みを伴い、通常、1〜2週間であとを残さないことが多いです(色素沈着を生じることがあります)。

③深達性 Ⅱ度(DDB)

真皮深層の熱傷で、赤み、むくみ、水疱を生じます。体毛や汗腺、神経終末も障害されるため、痛みはSDBより強くなります。通常、3〜4週間で治癒しますが、瘢痕形成することが多いです。

④Ⅲ度

皮下組織まで及ぶ熱傷で、水疱は形成せず、血管傷害によって皮膚は白色(または黒色)になります。また、知覚神経傷害により痛みはほとんどありません。通常、治癒までに1ヶ月以上かかり、肥厚性瘢痕や瘢痕拘縮(ひきつれ)を起こしやすくなります。

①、②は診療所レベルでも対応可能です。③、④や、顔面に炎を浴びた場合(鼻毛が焦げた場合)は緊急対応ができる総合病院を受診するようにしましょう。

面積による分類

熱傷は広範囲ほど重症であり、正確に面積を判定する必要があります。面積の判定法は、9の法則(成人)、5の法則(小児)、手掌法などがあります。

判定法
手掌法

てのひらの面積を全身の1%として計算します。成人のみ適応されます。

 
9の法則

体の部位を主に9の倍数で計算します。成人のみ適応されます。

5の法則

体の小さな幼児、乳児に合わせた算定法です。

Ⅱ度熱傷が15%以上、Ⅲ度熱傷が2%以上、または特殊な部位(顔のように特に見た目が気になる部位、手足のように繊細な機能が必要になる部位、会陰部など特殊な部位)にあると中等症以上とされ、入院治療が必須となります。

治療について

受傷してしまったら、まずはすぐに冷やすことが重要です。水道水を流しながら少なくとも20分程度冷やすことで、症状が進むのを抑え、痛みを和らげる効果があります。洋服を無理矢理脱ぐと、傷害された皮膚も共に剥離してしまうため、まずは衣類の上から水で冷却して下さい。

初期治療

治療の目的は、「熱傷の進行を防ぐこと」「感染を起こさないようにすること」の2点が重要となります。そのためには、「湿潤環境を保つための軟膏」「感染症に対する抗生剤投与」などが必要になります。

インターネットでの誤った情報や民間療法によって傷が悪化する場合も少なくありません。
(例:アロエが良いと聞いてアロエの葉を熱傷部位にひもで縛りつけていた、など)

肥厚性瘢痕や瘢痕拘縮(ひきつれ)などが起こるかどうかは、初期治療によって大きく左右されるため、不正確な知識での治療は禁物です。

上皮化した後の治療

これ以降は、形成外科の領域となります。

初めに上皮化(傷が覆われた)した時に終了ではありません。Ⅲ度熱傷や一部の深達度Ⅱ度熱傷においては、数週間から数か月にかけて徐々に創部が肥厚し、かゆみや痛みを発生することがあります。低温熱傷も、軽傷に思えて深くまで熱傷が到達し、長期に治療がかかることがあります。

治療を自己判断で終わらせることなく、特に親族にケロイド体質のいる方は上皮化数か月後まで治療を続けることが重要です。

参考:日本医科大学 武蔵小杉病院HP

虫刺されとは

虫刺されは、ハチ、ムカデ、ブヨなどの虫に刺されたことによりおきてしまう腫れを言います。虫に刺されると、刺された部位とその周辺に赤い発疹、かゆみ、腫れ、痛みなどの症状が現れます。

虫に刺されてこのような症状が起きるのは、それぞれの虫がもつ毒や、虫の唾液に含まれる成分が皮膚に注入されてアレルギー反応を起こすためです。

アレルギー反応について

アレルギー反応には、刺されてすぐに起こる「即時型反応」と、1〜2日後に起こる「遅延型反応」があります。もし息苦しさが出るようなら直ちに医療機関を受診するようにしてください。

発疹やかゆみなどの症状について

年齢や体質、刺された部位や過去に刺された回数によって、そのあらわれ方には個人差があります。熱を帯びている場合やかゆみがひどい場合は、冷やすことにより症状を軽くすることができます。

かき壊してジュクジュクしてしまうと、なかなか治らなくなってしまいますので、かゆみがひどいときや全身に蕁麻疹が出たときは医療機関を受診してください。

毒性の強い虫の場合

ハチやムカデなどの毒性の強い虫の場合も医療機関を受診してください。

原因となった虫や刺された時間が何かがわかると適切な対応や治療に役立ちますので、これらの情報がわかるようでしたら、受診時に伝えてください。

参考:田辺三菱製薬HP

粉瘤とは

皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、そこに、あか(角質)や皮膚のあぶら(皮脂)などの老廃物がたまった、良性腫瘍です。たまった角質や皮脂は袋の外には出られないため、粉瘤は時間とともに少しずつ大きくなったり、独特な臭いを発するようになります。また、細菌感染や内容物の皮膚内部への漏出により化膿することもあります。化膿を繰り返したり、自己判断で圧迫して中身を取り出すことを繰り返していると、周辺の組織と癒着してしまい、きれいに取り出すことが難しくなります。このため、できるだけ早い段階で治療をすることをお勧めします。

治療の流れ

初診時:血液検査、エコー検査を行います
粉瘤と診断がついた場合
粉粉瘤以外の腫瘤の場合
手術日を決定します
摘出が可能
摘出困難
皮膚科、形成外科にご紹介

炎症を起こしている場合は、一旦、抗生剤を内服していただき、炎症を抑えたあと、摘出となります。

粉瘤はごくまれに癌化することがあると言われています。特に中高年の男性のおしりに生じたものが多いですが、念のため病理検査に提出します。

手術の約2週間後に、一度、手術部位の確認が必要です。その際、病理検査結果もご説明いたします。

膝関節穿刺、膝関節注射とは

関節穿刺は、関節に針を刺し、関節液を吸引し、性状を観察することを言います。関節液の性状により、急性関節炎の原因を調べることができます。また、一般に「水がたまる」と言われる関節液の貯留に対する治療を行うこともできます。

関節内注射は、主にヒアルロン酸ナトリウムを関節内に注入する治療法です。ヒアルロン酸ナトリウムは、関節液や目の硝子体などによく含まれている成分に近いので副作用は起きにくく、関節の動きを円滑にさせる効果があると言われています。ヒアルロン酸の注入により、関節が滑らかとなり可動領域が広がるほか、関節軟骨が修復されるといったことも期待できます。関節内注射は、一般に関節リウマチ、変形性膝関節症や肩関節周囲炎によく用いられています。

当院では、膝関節に限定して、穿刺、注射を行っております。

使用する薬剤としては、ジョイクル(4週間に1回)、アルツ(週1回の間隔を5週間ほど続け、それ以降は間隔を2週間以上開けて行うのが一般的)などがあり、炎症が強いときはステロイドを併用しております。現在、関節内注射につきましては、取り寄せとしているため、予約制とさせていただいております。

トリガーポイント注射・ハイドロリリースについて

トリガーポイント注射とは、2~5か所の、こりや痛み、しびれなどの原因となっている部分であるトリガーポイント(押すと痛いツボ)を見つけ、その上面の皮膚から浅い部分(0.5〜1㎝)に麻酔薬を注射する方法です。1週間に1回行うことで、肩こり、痛みが軽減されます。合併症はほとんどなく、保険が適応されます。しかし、強い神経痛にはあまり効果が期待できず、薬の効果が切れると痛みがもどることがあります。

当院ではハイドロリリースも行っております。

トリガーポイントでは、筋膜の癒着やしこり、神経の癒着などが起きており、それが症状を起こしていると言われています。超音波(エコー)画像で筋膜や周辺組織をリアルタイムに画像で確認しながら、トリガーポイントに注射で薬液を注入し、症状を起こす原因になっている筋膜や神経の癒着をはがし、筋肉の動きを改善し、しびれ、しこりを解消する治療法です。しかし、しびれが、脊柱管狭窄症などの脊髄が圧迫されることで起きている場合や、糖尿病などの神経自体への障害が原因となっている場合は、効果が得られないことがあります。

当院では神経ブロックはお受けしておりません。申し訳ございません。

参考:福住整形外科クリニック

湿潤療法とは

湿潤療法とは、少し湿った状態を維持し、自身のもつ治癒力で傷を治す治療法のことです。昔は、傷に消毒液をかけ、ガーゼや絆創膏をあて、乾かして治療するという考え方が一般的でした。私も、小さい頃、傷にオキシドールを使ったことがあります。傷に消毒薬をかけると、痛みとともにシュワシュワと泡がでますが、痛みのあまりすぐに消毒薬を拭き取ろうとすると、「菌が消えていく証拠だから我慢しなさい!」などと言われたことがあります。しかし、近年、消毒液はかえって自己治癒力を少し弱らせてしまうことが明らかになってきました。このため、当院では、痛みが少なく傷跡も残りにくい湿潤療法を取り入れています。

皮膚に傷ができると、傷口から浸出液が出てきます。この体液の中には皮膚が破壊された箇所を修復するための成分が含まれています。このため、浸出液はむやみに拭き取ったり乾かしたりせずに湿った状態にしておくことで、傷の治りが早くなります。湿潤療法は日本皮膚科学会の創傷・褥瘡・熱傷ガイドラインにも記載されている科学的根拠のある治療法です。

当院の湿潤療法の手順

第1日目(初診日)
1
傷口を水道水で十分に洗い流す
2
湿潤治療用の被覆材(ハイドロコロイド製剤など)で傷口を覆う

入浴は可能ですが、傷口を石鹸などでごしごし洗わないようにしてください。

入浴後は、当日、別途お渡しした被覆材に張り替えてください。

浸出液が多く、脇から漏れる場合は、防水フィルムやラップを上から当てておいてください。

第2日目、第7日目(再診日)
3
傷の状態を再度観察するため再受診
4
傷口の洗浄
5
被覆材の再貼付

被覆材であるハイドロコロイド製剤は保険が使えません。このため、当院では、治療開始時に被覆材を購入していただきます。なお、傷の大きさや浸出液の多さにもよりますが、直径5㎝以下の傷の場合、プラスモイストで550円/枚、ハイドロコロイド製剤で1,100円/枚(税込)が別途必要になります。

湿潤療法が向かない傷

下記のような傷の場合は、湿潤療法はお受けできません。別の治療方法になります。

  • 傷口を数分おさえていても血が止まらない傷
  • 水洗いでは取れない土砂や木屑など異物が入り込んでいる傷
  • ギザギザに裂けたような傷
  • 異物が深く刺さっている傷
  • 傷口から骨や腱が見えていたりあるいは露出していたりする深い傷
  • 虫などに刺された傷
  • 犬猫などの動物に噛まれた傷
  • 傷の周囲が赤く腫れている、熱を持っているなど、すでに化膿している傷
  • 広範囲あるいは深いやけど
  • 傷跡が残りやすいケロイド体質の方
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